歯科疾患と全身疾患
歯磨きでインフルエンザ予防
2009年2月4日、NHKの「ためしてガッテン」で「インフルエンザ最新対策」が放送されました。その中で「発症率が10分の1に!意外な予防法」というコーナーがあり、歯磨きでインフルエンザを予防できる主旨の事例を紹介しました。
放送直後から、専門家などを中心にケンケンガクガクあったようですが、放送の内容を簡単に整理してみます。東京都内のある特別養護老人ホームで6ヶ月間、歯磨き指導をしたそうです。そうするとインフルエンザの発症率が10分の1になったというのです。
理由として、インフルエンザウイルスは気道の粘膜に付着して増殖しますが、その粘膜にはタンパク質の覆いがあり、ウイルスは容易には付着しないようになっています。ところが、ある酵素がタンパク質を破壊し、その状態でウイルスが侵入してくると大増殖するというのです。
その酵素は歯垢、歯石、舌苔などから発生するのですが、歯を磨くことにより、酵素ができにくくなるというのが、番組の骨子です。その後、この特別養護老人ホームでは高齢者のデンタルケアに力を入れて取り組むようになったそうです。そしてここ3年ほど感染者が出ていないということです。
今後、大規模な臨床研究や基礎研究を待たねばなりませんが、口腔内を清潔にすることに越したことはありません。高齢者で口腔を不潔な状態にしておくと、異物が侵入してきたときに、「せき反射」ができなくなるそうです。せきが出ないことにより、異物を追い出すことができず、ウイルスに感染しやすくなることは間違いありません。